本の自炊サービス

ark B
5 min readDec 9, 2019

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BOOKSCAN

本の自炊の必要性

本の自炊とは、自身の所有する紙の本を裁断してスキャンしPDF等にデータ化する行為のことである。個人的に本の自炊の必要性を一番感じた場面としては、引っ越ししたときだった。

それまでは引っ越しする予定もなかったので本は買って本棚に大量に保管しておくという運用の仕方だった。たまに不要な本を売ることで空きを作ってまた新しい本を買っては本棚に入れるという形で管理をしていた。

ところが引っ越しする段になって頭を悩ませたのが今後は大量の本(2–3千冊)を数年単位で生じるかもしれない引っ越しのために毎回箱詰めしていちいち箱から出すという所業を毎回しなきゃならんのかという点だった。

泥縄だったが当時流行っていた自炊レンタルのお店に通って自炊をしてみた。

ところがあまりに大量の本を自炊するはこれまた大量の自炊時間が必要という現実に直面し、結局大量の持っていた本の自炊は諦めておずおずと大量の本の何割かを売ったり捨てたりしつつ半分以上はヒィヒィ言いながらダンボール詰めして引っ越しする羽目になった。

本のスペースコストは馬鹿にならない

本を置いておくだけならタダと考えがちだが、実はそうではない。本を置くための本棚等のスペースには最低でも月々の家賃から数%(じぶんの場合、ざっくり本棚4台のスペースで計算したら毎月3–5千円くらい払っている計算になった)は支出していると考えるのが適当だと思う(細かい話ではあるが)

自分の自炊の歴史

ここしばらくの自分の自炊の歴史をザッとおさらいしておくと次のような感じである。

  • 転居を機に泥縄的に自炊レンタルスポットで自炊開始

1–2ヵ月で 50冊程度自炊できた。ただ、 結局本の冊数が多すぎて自分で自炊する時間が足りず挫折。

  • 転居後、自炊代行サービスを利用し始めて1冊いくらという形でダンボールで送付し、自炊を何回か依頼してみた

2年で100冊程度自炊できた。ただ自炊代行サービスごとにクオリティがまちまちだったり、1冊何ページあたり何円+送料別途という形で払うと自分や自炊レンタルスポットで自炊する場合に比べてコストがかかる。また、そもそも自炊代行サービス自体が違法(グレー)という判決が出ていたり、自炊代行というサービス全体が闇業種化して徐々に減少していってしまった(自炊代行サービスの冬の時代の到来)

  • 2度目の転居後、自炊道具一式を揃えて己の手で自炊するぞと意気込んで始めた

4–5年で200冊程度自炊できた。ただやはり持ってる本が多すぎる割に自分で裁断してスキャンしてという手間と時間が取れず、めちゃくちゃ暇だったり、無茶苦茶に元気が有り余っているとき以外は自炊することは難しかった。なんだかんだ1年で50冊程度しか自炊できなかった気がする。

  • 2019年家での自炊自体は継続しつつ、BOOKSCANという自炊代行サービスのプレミアム会員に登録した ← New!!

わずか1年で650冊程度の自炊に成功した。家の本棚も4個から2個に減った。コストと手間を考えた上で一番許容できるラインで期待以上の冊数の自炊ができた。

BOOKSCANのプレミアム会員とは

上記サービスのプレミアムプランは月額1万円で50冊(1冊350ページ、以後200ページごとに冊数が増える計算)まで自炊代行可能というもの。またプレミアム会員に限定で送料+ダンボール一箱(約50冊収納可)あたり1100円で販売もしている。

本の自炊にそれなりに本気にならないと払う気にならない額だが、自分が過去に使ってきた自炊関連のサービスを振り返ると一番コスパの良い(割の良い)サービスとなっている気がする。

欠点としては月50冊という上限がある点と1冊あたり350ページそれ以後200ページごとに1冊加算されるという段階的な冊数カウントがある点という2点である。

じぶんは家に裁断機とスキャナー等の自炊道具一式を家に揃えているので、BOOKSCANの使い方としては次の3つの方針で本を選んで送付するようにしていた。

方針1. 個人所有の裁断機では裁断に手間がかかるハードカバーの書籍は優先的に BOOKSCAN の自炊代行サービスを利用する(BOOKSCAN ではあくまでページ数について冊数をカウントするのでハードカバーかどうかは課金対象にはならないため)

方針2. 個人所有の自炊道具で十分裁断+スキャンできる薄い 200–300ページ程度 のソフトカバーの本は家で自炊する

方針3. 350ページ(1冊)や550ページ(2冊)をちょっとだけ超えているような本(ソフトカバー)は家で自炊する(コスパ悪いので)

ざっくり言うと家の自炊に手間がかかるかどうか、というところで BOOKSCAN に依頼するかどうかを区分けしていた。

良かった点としては、実際やるとなるとそれなりに手間のかかる家での自炊も上記の方針からみると家でやった方が割が良いという判断ができるので、重い腰を上げてひとつ家で自炊をしてみようかという気になった点。

また毎月 BOOKSCAN に本を50冊ずつ送付することで家のスペースが広がっていくのを月々実感できるので、家に残っている本についても家で自炊できるものはしておこうという良いきっかけ作りになった点である。

2020年はどうなる

まだ家に本棚2台分500冊以上の本があるため、引き続き BOOKSCAN に依頼できる分はプレミアム会員として 50冊ずつ依頼していこうと考えている。

2020年の目標としては全ての本の自炊し、かつその状態を維持していけたら良いなと考えている(本は気づくと勝手に増えていく性質のものなので油断できない)

ここ数年の自炊関連サービスの歴史を紐解けるほど自炊には長く取り組んできたが、ようやく来年あたりにその長き戦い歴史にも幕が閉じられそうである。2019年の生活における大きな進捗の一つである。

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